「ザ・ソプラノズ」全86話 最強エピソードランキング TOP20(2025年最新版)
「ザ・ソプラノズ」(1999-2007)は、テレビ史に残る最高のドラマと呼ばれる理由が明確にある。
ただのマフィアものじゃない。人間の弱さ、家族、精神疾患、死、裏切り、愛、老い、すべてが容赦なく描かれている。
全6シーズン86話の中から、本当に「最強」だったエピソードを、ガチで選んだランキングを発表する。ネタバレ全開なので未視聴の人は注意。
TOP20〜11(超名作ゾーン)
- S3E11 “Pine Barrens”(監督:スティーヴ・ブシェミ)
ポール・G・ティフィとクリストファーがロシア人を森で殺し損ねて遭難する伝説のブラックコメディ回。トニーの「なんだってんだよ!」の電話が永遠に語り継がれる。 - S6AE07 “The Blue Comet”
ボビーの死、シルヴィオの銃撃戦、フィンの絶望。最終戦争の火蓋が切られる前哨戦。銃撃シーンの演出が異常。 - S5E12 “Long Term Parking”
アドリアナの最期。車が止まった瞬間の静寂と、シルヴィオの「目を閉じてろ」の一言で世界が崩壊する。 - S4E03 “Christopher”
コロンブス像デモとシルヴィオの名演説「俺たちの功績は全部消された!」が最高にイタリア系アメリカ人。 - S6AE08 “Made in America”(最終回)
賛否両論だが、あの「カット・トゥ・ブラック」は歴史的。ジャーニーが流れるレストランシーンは一生忘れられない。 - S3E04 “Employee of the Month”
ドクター・メルフィが強姦される。彼女がトニーに復讐を頼まない決断が、シリーズの倫理的核心を突く。 - S5E06 “Kennedy and Heidi”
クリストファー死す。トニーが覚醒剤をキメながら「彼は死んだんだ」と悟るシーンは異常な解放感。 - S2E12 “The Knight in White Satin Armor”
リッチーの死とジャニスとの狂気的な関係の終わり。トニーが「俺はもう無理だ」と泣く。 - S1E05 “College”
これが全ての始まり。トニーが娘の大学見学中にマフィアの裏切り者を絞め殺す。「俺は悪人か?」の問いがここで生まれる。 - S6AE06 “Kennedy and Heidi”の続編的インパクトも含め、トニーのラスベガス覚醒トリップは芸術。
TOP10(もはや神の領域)
- S3E09 “The Telltale Moozadell”
地味だけど最高に美しい回。トニーとグロリアの不倫、AJの破壊行為、カーメラの寂しさ…全部が静かに壊れていく。 - S5E01 “Members Only”
シーズン5の幕開け。ユージーンの自殺、トニーの銃撃。あの「Members Onlyジャケット」の男が運命を変える。 - S6AE01 “Members Only”の後日談的インパクトも含め、S6AE09 “Join the Club”
トニーが昏睡状態で「ケビン・フィン」として異世界を彷徨う。死後の世界?夢?あの会議シーンは未だに解釈が分かれる。 - S4E13 “Whitecaps”
トニーとカーメラの離婚寸前大喧嘩。家を売ろうとする回。20分以上の口論シーンだけでエミー賞を取れるレベル。 - S1E13 “I Dream of Jeannie Cusamano”
シーズン1最終回。母の介護施設放火未遂、叔父ジュニアとの最終決戦、精神科通いがバレる…怒涛の展開。 - S6AE21 “Made in America”再評価勢による最終回5位入り
最初は意味不明だったが、20年近く経って「あれが最高の終わり方だった」と気づく人が続出。
TOP4(テレビ史に残る4大エピソード)
- S5E11 “Cold Stones”
カーメラのパリ旅行と、ヴィトのゲイ告白。静かで美しいのに、どこまでも悲しい。ロッシ・デ・パルマの「人生は短いわ」が刺さる。 - S3E05 “Another Toothpick”
ボビー・バカライエリ登場回。ボビーの妻の交通事故死と、トニーが「声が聞こえる」と泣くシーン。静かなる名作。 - S6AE12 “Kaisha”
トニーがフィル・レオタードと和解し、カーメラと別居解消。あの「俺たちは生き延びたんだ」のセリフが全て。
そして最強の1位は……
- S6AE19 “The Second Coming”
トニーが昏睡から覚醒後、AJの自殺未遂を救い、湖のほとりで太陽を見て泣く。
「俺はまだ感じられる…太陽を…」
精神科医との最後のセッションで「俺は勝った」と宣言する。
これがトニー・ソプラノという人間の全てであり、シリーズの全てであり、テレビ史上の最高の1時間。
この回を観て泣かなかった人間は信用しない。
総評
「ザ・ソプラノズ」は「面白いドラマ」ではなく「人生を抉る作品」だ。
20年以上経っても色褪せないどころか、年を取るごとに深みが分かる。
2025年現在でも、間違いなく「史上最高のテレビドラマ」である理由が、この86話には詰まっている。
全話観直すなら、絶対に飛ばさないでほしいエピソードは上記の20本。
特に1位の“The Second Coming”だけは、一生に一度は観てほしい。
トニー・ソプラノは永遠に俺たちの中に生きている。
