【2023年劇場アニメ映画】
『アリスとテレスのまぼろし工場』
ガチ最強ランキング TOP8
~「現実」を壊せるのは誰だ~
2023年9月15日公開、岡田麿里脚本・MAPPA制作の完全オリジナル120分劇場アニメ。
第三次世界大戦後の日本、製鉄所の爆発事故で時間が止まった町「まぼろし市」で、住民全員が永遠に同じ日を繰り返す世界。
その「止まった世界」を壊すために立ち上がった少年少女たちの物語は、終盤で完全に「強さ」の定義が崩壊する。
今回は作中で実際に起きた出来事+公式パンフレット・岡田麿里インタビューを全部ぶち込んで、純粋な「世界への影響力=強さ」ランキングを作成。
ネタバレ全開なので未視聴者は絶対にまず映画館か配信で観てから読んでください!
第8位:安西先生(声:寺杣昌紀)
強さ:大人たちの「諦め」を象徴する最強の普通人
世界のルールを守ろうとする圧倒的な精神安定感。
「変わらないことが幸せだ」と言い切る姿は、ある意味で最強の壁だった。
第7位:五実の母・暢子(声:大塚明夫が女形)
強さ:娘を「まぼろし」に閉じ込める愛の暴力
現実世界で既に死んでいた娘を、幻の中で永遠に生きさせる執念。
最後まで「外に出すわけにはいかない」と抵抗した愛の強さは異常。
第6位:睦実の父(声:仲村水希)
強さ:世界のルールを物理的に守る最終防衛ライン
製鉄所の狼たちを操り、逃げようとする者を容赦なく襲わせる。
「この町はもう終わってる」という真実を知りながら、ルールを死守した男。
第5位:佐上慎二郎(声:榎木淳弥)
強さ:現実世界に帰ることを最後まで諦めなかった執念
まぼろし市で出会った「もう一人の自分」の人生を捨ててまで、現実を選んだ。
最後の最後で「俺は帰る」と決めた瞬間の精神力がバケモノ。
第4位:矢野五実(声:上田麗奈)
強さ:「外の世界」への憧れを燃料にした破壊衝動
まぼろし市で生まれた「存在しないはずの少女」。
「私はここにいちゃいけない」と自覚した瞬間、世界を壊すトリガーになった。
上田麗奈の叫び声が劇場を震わせた。
第3位:菊入正宗(声:林遣都)
強さ:世界の真実を知りながら、6年間ずっと黙っていた罪
製鉄所爆発事故の生き残りで、実は全てを理解していた男。
「誰も傷つけたくなかった」という優しさが、逆に全員を閉じ込めた。
最後に「ごめん」と泣いたシーンで日本中が号泣。
第2位:時任むつみ(声:久野美咲→瀬戸麻沙美)
強さ:「まぼろしの世界」を維持する神そのもの
最初は幼い少女だったが、成長するごとに世界の支配力が異常増大。
最終的に「この世界は私のためにある」と宣言し、現実すら書き換えかけた。
瀬戸麻沙美の「もういいよね?」の一言で、全てが終わるかと思った。
第1位:愛の「崩壊」そのもの
本作の真の最強は戦闘力でも執念でもない。
- むつみが正宗を「好き」になった瞬間、世界のルールが崩れ始めた
- 五実が「外に出たい」と願った瞬間、製鉄所の狼たちが動きを止めた
- 正宗が「ごめん」と泣いた瞬間、まぼろし市は完全に消滅した
最後に勝ったのは「変わりたい」「誰かを傷つけたくない」という、
誰にでもある弱さ=愛だった。
120分かけて「最強とは世界を壊す力ではなく、世界を変えることを許す力である」と証明した瞬間、劇場中が静まり返った。
総括:2023年最大の問題作が教えてくれたこと
MAPPA史上最も静かで、最も暴力的な120分。
派手なバトルは一切ないのに、「強さ」の定義を根底から覆された。
興行収入14億円、2025年現在も「一度観たら忘れられない映画」として語り継がれている。
あなたが思うこの映画の本当の最強はなんですか?
(俺は最後まで「正宗の涙」に勝てるものはないと思う)
