エクスパンス巨大企業EXPANSE 最強ランキング

宇宙開拓SFドラマ『エクスパンス（The Expanse）』の世界において、巨大企業は単なる経済主体ではなく、地球や火星の国家と肩を並べるほどの政治的・軍事的影響力を持つ存在です。特に小惑星帯や外惑星圏では、企業が実質的な統治者として機能しているケースも少なくありません。ここでは、その中でも特に勢力・技術力・影響力が突出している巨大企業を、最強順にランキング形式で詳しく紹介します。

1位：プロトジェン（Protogen）

間違いなく『エクスパンス』世界最強の巨大企業。プロトジェンは、プロトモレキュールという異星起源の超技術を極秘裏に研究・兵器化するプロジェクトを推進した企業として知られています。地球の巨大企業連合の一角を占めながら、独自のステルス艦隊を保有し、エロス事件やガニメデ事件を引き起こすほどの軍事力を秘かに蓄えていました。

彼らの恐ろしい点は、倫理観の欠如と目的達成のための徹底した手段を選ばない姿勢です。人類の進化を加速させるという名目のもと、数百万人の命を犠牲にした実験を平然と実行。地球・火星両政府すら欺き、裏で操るほどの情報操作能力と資金力を有していました。最終的にその野望は阻止されましたが、プロトジェンの技術の一部は後にラコニア帝国の基盤となるなど、その影響はシリーズ終盤まで続いています。最強の座は、技術力・隠密性・破壊力の全てにおいて他を圧倒するプロトジェンに与えられます。

2位：マオ＝クウォン・ヘヴィ・インダストリーズ（Mao-Kwok Heavy Industries）

地球圏の有力企業家ジュール＝ピエール・マオが実質的に支配する巨大企業グループ。プロトジェンのプロジェクトに深く関与し、資金提供とステルス技術の開発を担っていました。特に、地球連合海軍の艦艇に匹敵するステルス艦を複数保有しており、軍事力という点ではプロトジェンに匹敵するレベルです。

マオ家の私兵とも言えるセキュリティ部隊は高度に訓練されており、火星議会派の艦隊とも互角に渡り合える戦闘能力を示しました。また、地球政界への影響力も極めて強く、事務次官をはじめとする高官を傀儡として動かす政治力を持っています。プロトジェンが表の研究・実行部隊だったのに対し、マオ＝クウォンは裏の資金とコネクションを握る黒幕的存在であり、総合力で2位に位置付けられます。

3位：プルデンシャル・オオイェ・インダストリーズ（Pur’n’Frakk Industries）

小惑星帯で最大級の影響力を持つ企業の一つで、セレスやガニメデなどの主要ステーションのインフラや資源採掘を独占的に請け負っています。外惑星連合（OPA）の内紛の中でも、独自の武装船団を維持し、事実上の私設軍を持っていました。

特にガニメデの農業施設を運営していた実績から、食糧供給という人類生存の根幹を握る力を持っている点が強みです。プロトジェンやマオ＝クウォンのような極端な野心は見せませんが、安定した経済力と小惑星帯での現実的な支配力は他企業を凌駕しています。戦争が起きても生き残り続けるタフさも評価され、3位にランクイン。

4位：アンダーソン・ステーションズ（Anderson Stationaries）

かつて小惑星帯で大きなシェアを持っていた企業ですが、アンダーソン・ステーション事件で地球連合に武力制圧された過去を持ちます。それでも生き残り、輸送やステーション運営で一定の地位を保っています。軍事力は他に劣るものの、物流網の広さと信頼性で貢献度が高い企業です。

5位：ティコ・インダストリーズ（Tycho Industries）

フレッド・ジョンソン率いるティコ・コーポレーションは、ティコ・ステーションを拠点に巨大宇宙船の建造を得意とする企業です。後に外惑星連合の正規軍事力の中核となり、地球・火星連合艦隊を相手に戦える大型戦艦「ロシナンテ級」を複数建造する技術力を誇ります。

しかし、純粋な企業としての軍事力や経済支配力は上位3社に及ばず、どちらかというと政治的・技術的な貢献度で評価される存在です。それでも、ナウーやモルモン世代艦のような超大型プロジェクトを手がける技術力は圧倒的で、長期的な影響力では上位に食い込む可能性を秘めています。

総括

『エクスパンス』の巨大企業の中で最強の座に君臨するのは、プロトモレキュールを兵器化したプロトジェンです。彼らに次ぐマオ＝クウォン、そして小惑星帯の実質的支配者プルデンシャル・オオイェがトップ3を形成しています。これらの企業は単なる営利団体ではなく、人類の運命を左右するほどの力を持った「第四の勢力」と言える存在です。シリーズを通じて、企業の野心がどれほど恐ろしい結果を生むかを、読者・視聴者に深く印象づけたポイントでもあります。